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2003年正月の探鳥記

富士北麓は全国でも有数の探鳥地です。
河口湖や山中湖にはガン・カモが飛来しています。
今年の正月は長い連休でした。
大雪でしたが、雪と雪の間はすばらしい冬景色があらわれました。
富士山を撮る傍ら探鳥にも精をだしました。
そんな、正月の探鳥記です。

写真:なんとも愛嬌のあるマガモ(山中湖)

富士北麓はいたるところ探鳥場所として適していますが
簡単に写真をとろうとすると、比較的限られてきます。
私が好んで行く場所は
河口湖北岸
山中湖北岸
下吉田東電明見取水口
です。

河口湖北岸は河口湖美術館前を湖畔沿いに大石地区へ向かい
トンネルを越えたあたりから大石公園までの間です。
サニーデビレッジと言う観光施設がある手前の岸辺から遊歩道が整備されています。
ここではガン・カモに餌を与えているのでシジュウカラガンが留鳥として観察できます。
お正月はマガモ・オオバン・ヒドリガモが良く観察できました。
岸辺にはハクセキレイ、セグロセキレイ、スズメ、ツグミ、ホオジロがいます。
カラスやトビもいます。
少し時間をかけると湖面を矢のように飛ぶカワセミ、枯れた草の間にチッチッと鳴き声が聞こえる
ジョウビタキを観察することができます。
今年はミコアイサ、白鳥を見ることはできませんでしたが、河口湖北岸は野鳥観察の一等地です。
餌付けされているような状況ですので、人を怖がりませんが、不用意に近づくと一定の距離を置いて
遠のきます。ここでの野鳥観察のこつは時間をかけることだと言えます。
ここだと思う場所にじーっと待つこと30分してみて下さい。
周り中野鳥だらけになります。もちろん望遠があればそれほど時間をかける必要はありません。
人に馴れていないミコアイサ、アオサギなどはこちらが姿をみせるだけで望遠でも
豆つぶになってしまうほど遠くに飛び去ってしまいます。
近くで撮ることは時間だけでなく別に工夫が必要です。
不思議なのは車からだと比較的逃げないことです。
車が隠れ蓑になっているようです。
もっとも、停車できる場所からだと、マガモさえも豆つぶになってしまいます。
遊歩道の途中にちょっとした林があり、手前には畑があります。
ここでは、ジョウビタキやホオジロなど山間地の野鳥を観察できます。
湖畔と山間地の両方の環境があり二重の楽しみができる探鳥地です。

写真は寒さを耐えるスズメ(サニーデ前)

山中湖北岸は最近駐車場が整備され、車を停めやすくなりました。
河口湖と同様、ガンやカモを楽しめます。
河口湖に比べると白鳥が多く観察できます。
ここの白鳥は多くがコブハクチョウとコハクチョウです。
コブハクチョウは餌付けされていて留鳥となっています。
毎年雛が観察されますが、野犬などに襲われるのかそれほど増えません。
今年の正月はシジュウカラガンがきていました。
河口湖より標高が高いので一部結氷している中を
よいしょよいしょと進むハクチョウの姿は痛々しい気がしました。
ここでもカワセミがいました。湖畔道路の電線に留まっていたトビだと思いますが
このカワセミを急襲するところに出くわしました。
野生の生き様を垣間見た思いがしました。
マガモ、ヒドリガモ、オオバンはここでもたくさん観察できました。
山中湖北岸で撮影したカワセミ

東電明見取水口は桂川の富士吉田市上暮地にあります。
すぐそばを中央高速が走っています。
国道を大月方面に進み、寿駅を過ぎた次の三叉路を右に折れ、シチズン電子と言う
工場の前を過ぎ高速の下を右に入ったところにあります。
ここは、すぐ上流に養魚場があり、そこから流れてきた魚がたくさんいます。
そのため、この魚を求めて、コサギ、トビがたくさん観察できます。
カラスも集団でいます。冬は、ガンやカモも多く観察できます。
ここの鳥たちは餌付けされていないので人間の姿を見ると逃げて対岸に移動します。
400mmの望遠でも撮影は厳しいものがあります。
しかし、木立も多く、餌も多いため時間と工夫でたくさんの野鳥を観察できます。
一度だけですがヤマセミもここで観察できました。
周辺には、ヒガラ、シジュウカラなどのカラ類やハクセキレイ、キセキレイ、セグロセキレイも
良くいます。この正月はエナガの群れをかなり近くで長時間見ることができました。
しかし、この時はシャッタースピード60にしていたためほとんど失敗でした。
新年早々の失敗にしょげていましたが
山中湖でカワセミをまじかに撮影でき気分を取り返しています。

写真は東電取水口近くのコサギ

富士北麓は野鳥の宝庫です。
まだまだたくさんの探鳥場所があります。
今年もぜひ大勢の皆さんがおいで下さるようお待ち申し上げます。
宿もあり、温泉もあり、うまい地酒、うまい食事と気分をリフレッシュする
最適な場所です。

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