富士みずほ通信 今月の表紙目次-マル得情報写真館絵画館登山周遊温泉歳時記今昔
歴史と自然野鳥山野草木-なんでも館吉田うどんクイズ富士山検定考ショッピング(広告)

情報源過去総目次リンクご挨拶メールプライバシーポリシー
富士五湖でなつかしい昔にタイムスリップ
  
西湖いやしの里根場(ねんば)
アクセス
標高900mに位置する西湖は、富士五湖で本栖湖に次いで深い深度72mを誇る静かな湖だ。西岸には富士山からの溶岩流先端が湖水に突入して冷えて固まったと考えられるゴツゴツとした溶岩の湖岸が連続している。昭和41年、西湖西岸の根場(ねんば)部落はかぶと造りのかやぶき屋根の集落で写真家にも著名な場所だったが、26号台風により村落全体が壊滅的被害を被り、集落は消滅し、現在の根場民宿村に集団移転した。この時東岸の西湖部落も同様の被害を被り、同じく現在の西湖民宿村に集団移転した。著者が高校2年の時で、同級生の家族が犠牲となっている。あれから40年、今は災害時のことも忘れ去られるほど復興している。そんな根場部落をよみがえらせるきっかけは富士河口湖町の合併だったろうか。平成21年までにかやぶき屋根の根場集落をよみがえらせる大プロジェクトがスタートして、平成18年7月第一期ゾーンがオープンした。旧根場集落の中央を流れる本沢川を挟んで両側に11棟が公開中である。さらに9月3日現在12棟目の工事が9月25日オープンに向けて急ピッチで進められている。西湖いやしの里は郷土資料館、物産館、体験学習館そして砂防資料館などをそれぞれの建物に割り当て、最終完成時の平成21年にはかやぶき屋根23棟の村落が完成する。近くには災害を免れて当時のまま残っている家もあるので、突然の工事、観光客の喧騒に戸惑っている部分もありそうだが、一大プロジェクトはこれから試される本番に突入したと言える。
まだ、駐車場やゾーンへの誘導システムなど周辺の整備も途中なのか、案内は不十分だった。かやぶき屋根の村落と富士山の写真を目的に訪れたが、午前9時からの開場では、遅すぎるため写真撮影目当ての観光客向けには早朝から入場できるシステムが期待される。(例えば、入館料の無人受付システムなど)9月2日はガードマンに入場を断られてしまった。(ガードマンは正しい対応だったのだが、時間とともに富士山はかすんでしまいなんともならないもどかしさを感じた。写真家のための施設ではないと思うが、可能なら是非検討して欲しい。)
午前9時開場を待って入ったが、手打ちそば、こんにゃく会席の営業は午前11時からで、こちらも肩透かしだった。確かに食事は昼時なのだが、早く訪れた人向けにもう少し工夫が欲しいところだ。全国の観光土産店のような呼び込みはなく、のんびりとしたところは良いのだが、数日前のテレビ放映を見て、体験教室やそばを期待していた孫にはやや不満な早朝の見学会となってしまった。当面訪れるなら、午前11時過ぎにしたほうが良さそうである。
ともあれ、かやぶき屋根の向こうに富士のある風景は絶品なので、この一大プロジェクトが本当に「いやしの里」として継続できるように期待したい。あの災害で流れた土砂が湖畔まで達して、今は小さな砂浜になり、そこを起点に散策路もできている。ただ、当時発見されなかった被災者もいたような記憶もある。そこに立つと複雑な心境になるのは、私だけだろうか。災害対策も万全を期してもらいたいとも思いつついやしの里を後にした。年中無休 午前9時から午後5時

西湖いやしの里ホームページ
西岸の溶岩岸壁と富士山→

いやしの里と富士山↓
いやしの里と青木ヶ原→
唯一、見てよかったつるしびなの館と展示されていたお雛様