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「本町の1月(ひとつき)遅れのおひなまつり」

山梨県富士吉田市の中心街を「本町(ほんちょう)」と呼ぶ。銀行や證券会社が並び近くには映画館もたくさんあった。なにか欲しいものがあると良く出かけたにぎやかな街だった。いつ頃だろうか、この街並みから人々が消え、シャッターが閉まったままの店が増えたのは。そんな街並みに新しい視点で活気を取り戻そうと活躍するご婦人たちがいる。「本町大好きおかみさん会」(代表田辺綾子さん)のメンバーだ。2009年3月22日〜4月5日は近年続けている「本町のひとつき遅れのおひなまつり」を開催していた。

「本町(ほんちょう)」は富士吉田市の最も栄えた街だった。江戸、明治、大正、昭和を経て平成の今も続いている街だ。月江寺の門前通りと富士道との交差する街は、あるときは富士講の富士詣の人々でにぎわい、また、あるときは甲斐絹(かいき)織物の仲買の人々でにぎわった街だった。しかし、昭和後半からの自動車の普及に反比例して客足は減少し、営業している店舗も減少してしまった。
そんな「本町」で数年前から「おかみさん」たちが色々な町興しにつながる企画を立上げじわじわと輪が広がっている。
まだシャッターを閉めたままの店舗が多いが、営業している店舗は歴史も古く、殆どは昭和時代から続いている。そんな歴史ある店舗の特徴を生かした企画が多い。5年前から始まった「セピア色のあの頃へ」は店舗が所有する古写真を店前にかざり昔を振り返ってもらう企画だ。空き店舗を利用した芸術家の競演「街がミュージアム」とも連携し好評だ。そして、「本町の一月(ひとつき)遅れのひなまつり」は店舗が昔から大切にしているお雛さまを展示して楽しんでもらおうと言う企画だ。明治のお雛さま、大正のお雛さま、昭和のお雛さま、平成のお雛さまを比較して見ることができる。中には江戸時代のものもあった。
各店舗にも飾っているが、空き店舗を利用して各時代のひな壇を並べているのは旧さくらい呉服店(第一会場)だ。ここには江戸時代から現在までのお雛様が飾られている。(下の写真はその一部)
たまたま訪問した日は会のメンバー3名(渡辺節子さん、渡辺園子さん、保坂恭子さん)がお話して下さった。
「最近は他の地域からも飾って欲しいと古いひな壇飾りを持ってくるんですよ」とお話があり、見ると明見(富士吉田市の南に位置する古い地区)や曙町(本町の西側にある地区)の人から提供されたお雛様が飾ってあった。江戸時代のものは少し大人びていて、昭和初期のものはくりくりとしたかわいらしい顔立ちだった。掛け軸に描かれたひな壇やつるし雛もあり、来訪者との話題も尽きない。
山梨県内では旧暦の祝いが残っている。「一月遅れのおひなさま」もその中の一つだろう。4月5日最終日には楽しい企画もある。(下ポスター参照)

お雛さまに囲まれる「おかみさん」メンバー(左から渡辺節子さん、渡辺園子さん、保坂恭子さん)
来訪者と談笑する会のメンバー
展示されているひな壇(上下) 案内ポスター(クリックで拡大)
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現在の創作ひな人形↑やつるし雛→もある
店先のお雛さまと本町通り
期間中は色々な企画が用意されている。すでに日程が過ぎたものもあるが、今からのものもあるので興味ある方は問い合わせてみよう。新発見があるかもしれない。これからも楽しみな「本町大好きおかみさん会」である。(講座お知らせはクリックで拡大)
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