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富士北麓−花旅(2007年取材情報使用)
あじさい公園 |
河口湖の南岸、船津の浜近く。カチカチ山ロープウエィ入口に金網を張った東電取水口がある。天上山の急斜面をロープウェイがまさに天上に向って昇って行くように見える。取水口をはさんでロープウェイと反対側に、そんな急峻な斜面を駆け上る坂道が中腹のホテル「水明荘」に続いている。オートマのクラッチをセカンドかローにすると、にぶいエンジン音が身体を座席の背に縛り付けるような重圧を感じる。身体よりもアクセルを踏むつま先が上になる気分、逆さになりはしないかと不安になる。 | ||||||||||||
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水明荘の手前を右に曲がると車はようやく水平になり、手前になだらかな山道が続いている。くねくねした山道は車1台ギリギリの幅しかない。前方を見ていないと、急斜面に転落しそうな道だが、右下、林の間に静かに澄んだ湖面が広がっている。後方に湖面が隠れる頃、護国神社の赤い鳥居の前に出る。車2〜3台の空き地がある。 護国神社から上は一面ブルーとピンクのアジサイがビッシリと斜面を埋め尽くしている。北斜面の早朝はゆっくりだ。護国神社の階段を上る頃、まだ、陽は頭上はるか先を走っている。参拝後左手のゆるやかな散策歩道を一歩入ると、透き通るブルーが顔面に広がり立ち止まらずにはいられない。少しひんやりする空気を押し広げて、遅い陽光が差し込んでくると、ブルーはいっそう輝きを増す。やや先には今まで目立たなかったピンクの斜面が浮き上がってきた。 アジサイと会話しながらの散策は、時間がいくらあっても足りない。さっきまでうっすらとしていた斜面は、見る見るうちに明るいピンクとブルーで燦々と輝く花畑に変身した。 |
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やがて途中の平らな広場に出る。後方にはピンクの垣根の向こうに静寂な湖面が広がっている。広場の向こうには、夏の一糸まとわぬ富士山がそびえている。なぜかホット一息するほど緊張していたのか、しばらく富士を眺めてたたずむ。親子連れもブルーの垣根の向こうにある富士を眺めてたたずんでいる。あまりにも贅沢な天気と景色に戻るのがもったいないひと時が過ぎていく。少し足を延ばすとロープウェイの富士見台駅に出る。 最近アジサイ公園と呼ばれているが、本当にそれにふさわしいアジサイの花庭だ。足場も良く整備されているので、ゆっくり散策にふさわしい見所の一つだろう。 ところで、「あたまを雲の上に出し・・」で始まる歌と言えばごぞんじ「ふじの山」だが、その作詞者巌谷小波の句碑がアジサイ公園にある。(写真左下)「秋晴れや富士明に水鏡」氏が昭和4年当地を訪れたとき詠んだものだ。(出典:富士河口湖町発行「古の小径」P50)ナカバ平展望広場には太宰治の句碑もある。ちょっとした文学散歩の気分も味わえる。 (近くに駐車場はないので、浜の無料駐車場に駐車して歩くのが良いだろう。徒歩でゆっくり15分もかからないと思う。ロープウェイに乗って上から下るのも良い方法かも知れない。しかし、ロープウェイの駅はナカバ平展望公園からさらに上に2倍ぐらいの距離を登らなければならない。サンダルやハイヒールの場合はロープウェイ経由は無理がある。) このページの写真や記事は2007年のものです。2009年7月7日見頃でしたが、お出かけの際は富士河口湖町役場などにご確認下さい。下は2009年公園内の案内板(上)と周辺地図(下)です。 |
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写真は昨年以前撮影のものを使っています。写真と地図はクリックで拡大します。 | |||||||||||||
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上の地図は上が北、下の地図は下が北なのですいませんが、注意してご覧下さい。 | |||||||||||||
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アジサイ公園入り口護国神社境内にある巌波小波の句碑 | |||||||||||||
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