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富士登山 吉田口八合目〜山頂 

八合目から山頂までは、時間がなく、とにかく登頂することを優先したため、ゆっくり散策しながら登ることが出来ませんでした。八合目の山小屋で「泊まらない?」と声をかけられたときは一瞬「どうしようかなー」と思いましたが、次の日も休みなので、今振り返ると泊まればよかったなーと少し反省しています。

また、お鉢回りをしなければいけないので、その時は時間に余裕を持って再登頂したいと思います。

(みなさんは、こんな無計画な登山をしないでくださいね。)

入道雲を見下ろすような八合目から頂上

東洋館から八合目の最初の太子館までは距離があります。鳥居荘にはポスターで、「鳥居荘から太子館まで40分」とありました。「鳥居荘から東洋館まで10分」とありましたので東洋館から太子館までは30分となります。上を見ると「本八合」(富士山ホテル表示)、「白雲荘」の表示が目立ちます。太子館は標高3100mの表示があり、店の人も半纏をはおり、店先ではコンロに火が入り、いよいよ高所に来たと言う雰囲気いっぱいでした。
おりしも、周囲には雲がかかり、雰囲気は最高でした。ここまで来ると、周囲に潅木はなく大地は赤と黒の表面がぼこぼこした溶岩ばかりです。左手に大きな二段の岩礁が見えます。亀に似ているので「亀岩」と呼ばれている岩です。昔身禄がこの近く(烏帽子岩)で入定したそうです。現在は途中の沢が危険で亀岩までの道は通行できないとのことでした。登山道が亀岩に近づくと、手前の砂防壁が顔面に立ちふさがり亀岩も見えません。「蓬莱亀岩八大龍神」の真新しい石碑が建っていましたが、いわれは分かりません。
白雲荘を過ぎると元祖室ですが、白木の鳥居があり、「富士山天拝宮」の看板がありました。ここが身禄を祀ったお宮なのかも知れません。入道雲がなんとなく低く見えます。後ろから登ってくる登山者と湧き上がる入道雲を見ると吉田博の版画を思い起こします。
富士山ホテルの下で登山道と下山道の分岐になりました。この上で、登山道が須走り口と合流します。下山道も須走り口と同じなので注意が必要です。私はこの後本八合目江戸屋の前を通り「これより浅間大社境内」の石碑にたどり着きます。最後の山小屋「御来光館」(3450m)を過ぎると後は頂上(吉田口山頂久須志神社3710m前後)です。真っ赤な溶岩台地に作られた登山道を山頂に向かいます。途中に白い鳥居が見えます。ここが九合目(3600m)。上のほうに石の城壁のようなものが見えます。久須志神社から左回りに進んですぐにある山頂の山小屋の一角です。その右に白い鳥居の頭がちょこっと見えます。吉田口山頂の鳥居です。「御来光館」から山頂までの間には人工建造物が九合目の鳥居しかありません。山頂が手に取るように見えます。しかし、標高差でおよそ250mあるので、なかなか近づきません。空気は薄く、風も冷えてきます。ゆっくりゆっくり進みましょう。

疲れがどっと引く山頂到着

山頂の鳥居の前に狛犬が迎えてくれます。鳥居をくぐると「富士山頂上浅間大社奥宮」の石柱が立っていて、もう上にはなにもありません。疲れがどっと引いて行くのは不思議です。登山者の顔つきもみんな晴れ晴れとしています。16時50分到着10時に五合目を出発してからおよそ7時間、標準時間より2時間多く掛かったのは、写真を撮りながらのためなのか、休みが多かったためなのか分かりませんが、明るいうちに山頂に無事到着できたことは良かったです。18時を過ぎると暗くなるので、今回はお鉢めぐりが出来ませんでした。次の機会に、お鉢めぐりを御紹介したいと思います。

下山と反省

私は、この後、大日岳を登り17時半、五合目に向かい一人下山しました。登山中大勢いた人は殆ど山小屋に宿泊です。下山は1人下山でした。最初の下山口を間違え、登山口を下ったので岩山を下る時は、登りより大変でした。途中で下山道に入り、須走り口との分岐を注意し吉田口下山道を下る途中で周囲は暗くなり、7合目では真っ暗になってしまいました。ほとんど使わないと思っていたサーチライトが役に立ちました。どこが道なのか分からないので、左を照らし、右を照らして恐る恐る確認しながらの下山は心細いものがありました。6合目の登山道合流点まで降りると様子は一変しました。東京のラッシュアワーの電車から降りてくる集団のように大勢の登山客がわいわいとそれぞれサーチライトをつけて登ってきました。そうか、みんな、こんな時間に登って、途中に宿泊し、御来光を楽しむんだなーと実感させられました。それにしても大勢です。これでは山小屋も満杯になるだろうと思える人の数でした。今度は登山者のサーチライトの逆光に悩まされながら五合目に下り、迎えの車に乗ったのは21時でした。下りは休まず3時間半でした。

やはり富士山は途中で宿泊した方が良いと強く実感したのは、翌日でした。身体はだるく、一日なにも手付かずでした。そのうち、日焼けした部分が黒ずんでボツボツが出始めました。お風呂に入ると、そこがヒリヒリ痛く、一週間ぐらい大変な思いをしてお風呂に入りました。後で気づいたことですが、マスクが必需品です。私は1人下山だったので、必要がありませんでしたが、あの集団が下山する時は、自分たちが巻き上げる砂埃が後ろの人に襲い掛かります。大勢の登山者がサングラスにマフラーをして殆ど肌を隠した格好で下山していましたが、登山の服装や装備の必要性を下山してあらためて認識させられました。

この他の反省点と主な持ち物

帽子:あご紐付きを持っていくこと:今回3回飛ばされた。帽子止めというものもあるようです。

:登山靴だったが下山道でスパッツが欲しかった。何回も砂を掻き出した。

ザック:今回は小さいザックとカメラを手提げ袋に持っていった。手提げは途中でザックに詰め込んだが、最初から大きなザックにまとめて手には金剛杖だけにすればよかった。

雨具:五合目で風が冷たく準備していった雨具が丁度良い登山着となった。山頂では、それでも寒く、防寒用に雨具の下に着る長袖が欲しかった。特に、山頂の風はものすごく寒く、手や顔が痛くなった。

携帯電話:持っていったが山頂では圏外でした。六合目から八合目で何とか通じOK。五合目は圏外の場所有。(ちなみに持っていったのはauです。2005年当時)

:500ccを二本、一本は酢を少し入れた。山小屋で1本購入。飲みきったものはつぶして持ち帰るようにペットボトルが楽です。七合目でリポビタンD購入。400円。その場で飲んで空き瓶は引き取ってくれるのでGood。

携帯酸素:一本持っていった。八合目から少しずつ吸引したが、効果の程は不明。最後まで容器が邪魔な存在だった。

ヘッドランプ:持っていったのは相当強力なもの。助かった。使ったのは2時間程度だったので、予備の電池は使わないで持ち帰った。

おにぎり:梅とおかかのおにぎりを4個。1個残したのは、うどんを食べたため。

:殆ど食べなかった。

梅干:種無しをコンビニで買って1袋持っていった。役立った。全部食べた。

チョコレート:小さく分かれたのを持っていった。少しだけ使った。

金剛杖:五合目で購入。旗付き1500円。旗はいらなかった。(旗なし1000円、途中の山小屋でも買えるが旗なしで1500円でした)岩場が多いので、木の金剛杖は非常に使いやすかった。焼印もできるので、ストックを準備するよりお勧め。

手袋:軍手を持っていったが、カメラを使うので、殆ど使わなかった。

手ぬぐい:必需品。

下着の予備:今回は持っていったが使わなかった。

傷バン:今回忘れたが、用意した方が良い。山頂の大日岳の岩は触れば切れそうな程ゴツゴツだった。

保険証:今回持っていかなかった。写しを入れておく方が良い。

自分の連絡先のメモ:名刺に連絡先を記入して持っていった。

ウェットティッシュ:水に塗らしたなっぷきんでも良い。食事の後の手の汚れなど役に立つ。持っていないと、手を貴重な水で洗うことになる。

トイレットペーパー:今回は水溶性ティッシュを持っていったが、トイレットペーパーをたたんで持っていくと良い。

お金:山小屋に急に泊まるにも先立つものはお金。一泊食事つきで8500円(知人が8合目に予約した時の値段。山小屋によって異なるようです。)。水500ml500円など食料飲料などは山小屋で入手できるので余裕を持って用意必要。

(完:以上の記録は2005年登頂時の記録を基にしていますので、現在は変わっている場合がありますので、ご了承下さい。)

富士山ホテルを見上げる(拡大)
九合目の白い鳥居
吉田口山頂の鳥居(拡大)
吉田口山頂(拡大)
山頂近くは急斜面(拡大)
○01富士吉田駅→金鳥居 ○02金鳥居→はなや ○03はなや→浅間神社 ○04浅間神社→泉水 ○05泉水→馬返し 
                                                     

○06馬返し→鈴原神社 ○07鈴原神社→五合目 ○08五合目→六合目 ○09七合目 ○10八合目→山頂
                                                          
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